参考プログラム (電気通信大学情報理工学域 II類情報通信工学プログラム/電子情報学プログラム)

(Updated 2022/8/15)

電気通信大学情報理工学域 II類　情報通信工学プログラム/電子情報学プログラム
情報通信工学実験B / 電子情報学実験B
実験課題「情報通信（情報セキュリティ）」

参考プログラム

以下に示すプログラムのソースファイルと実行ファイルを，実験課題のプログラム作成の参考に利用して構わない。ただし，それらのファイルの利用は，コピーした本人が本課題を実施する場合のみに許可する。コピーした本人以外に渡したり，ネット上に掲示し，二次配布することは禁止する．
参考プログラムの取得方法

ホームディレクトリに移動する：

$ cd

作業用のディレクトリ jikkenRSA を作成する：

$ mkdir  ~/jikkenRSA

作業用のディレクトリ jikkenRSA に移動する：

$ cd  ~/jikkenRSA

ファイルをコピーする：

$ cp  /ced-home/staff/kurihara/prog3/*  ./

入手したファイルを確認：

$ ls -l

参考プログラムのリストと参考プログラムとして提供する意図
1. a2a.c（ファイルをコピーするプログラムのソースファイル）
  指定したファイルからデータを読み出す、そして、指定したファイルにデータを書き込む、というファイル操作方法が分からない場合は、このプログラムの記述を参考にするとよいと思います。
  具体的には、指定したひら文のファイルからデータを読み出す、そして、データを暗号化し、その暗号化されたデータを指定した暗号文のファイルに書き出す、というファイル操作の参考プログラムとして利用できると思います。
2. a2AA.c（大(小)文字を小(大)文字に変換するプログラムのソースファイル）
  大文字を小文字に変換する，または，その逆の小文字を大文字に変換という文字の操作は算術演算で実行できます。このプログラムは、その文字の変換操作を整数の算術演算に置き換えて実行するプログラムの例です。シフト暗号もRSA暗号も算術演算が必要であるが，そのための参考になると思います．
  具体的には、指定したひら文のファイルからデータを読み出す、そして、データを算術演算処理で暗号化し、その暗号化されたデータを指定した暗号文のファイルに書き出す、という操作の参考プログラムとして利用できると思います。ここで、「算術演算で暗号化」とは、シフト暗号ならば加法、RSA暗号ならばべき乗の算術演算である。
3. shift.out（シフト暗号のプログラムの実行ファイル）
  具体的に，暗号のプログラムをコマンドライン（端末のプロンプトの右側に入力した内容）で実装する場合の例を示すプログラム．入出力のファイル名を指定するだけでなく，暗号化または復号化のオプション指定や鍵情報を引数として入力するなどの方法について参考になると思います．
  このプログラムのソースファイル shift.c を参考にしたい学生は，「参考資料」→「課題 1 のプログラムを作成するためのヒント(練習プログラム)」に記載されている「参考プログラムの取得方法」を実行して下さい。
4. rsa.out （RSA暗号のプログラムの実行ファイル）
  RSA暗号のプログラムの動作例を示すための参考プログラム．
5. prime.out（素数を求めるプログラムの実行ファイル）
  素数を求めるプログラムの動作例を示すための参考プログラム．
6. gcd.out（拡張ユークリッド法を実行し、最大公約数を求めるプログラムの実行ファイル）
  最大公約数を求めるプログラムの動作例を示すための参考プログラム．
7. lcm.out（最小公倍数を求めるプログラムの実行ファイル）
  最小公倍数を求めるプログラムの動作例を示すための参考プログラム．
8. findinge.out（与えられた正整数 L に対し、gcd(e,L)=1 かつ 1< e < L を満たす e を，すべて求めるプログラムの実行ファイル）
  条件を満たすすべての e を求めるプログラムの動作例を示すための参考プログラム．

プログラムの使用方法を簡単に示す。

a2a.c : ファイル名 uecoo の内容と同じものをファイル名 goo にコピーする例。

$ gcc  -o  a2a.out  a2a.c   //オプション -o で実行ファイル名 a2a.out を指定して，コンパイルする(コンパイルの仕方)
$ cat  uecoo                //catコマンドでファイルの中身を確認
The University of Electro Communications
$ ./a2a.out  uecoo  goo     //入力ファイルuecoo、 出力ファイルgoo
$ cat  goo  
The University of Electro Communications
$ diff -s uecoo goo         //オプション -s をつけて diffコマンドを用いて、データとしての違いがないかを確認。
ファイル uecoo と goo は同一です
$

a2AA.c :ファイル名 uecoo の内容に記述されている中の英字における大文字を小文字に変換し、一方、小文字を大文字に変換し、ファイル名 goo に出力する例。

$ gcc  -o  a2AA.out  a2AA.c  //オプション -o で実行ファイル名 a2AA.out を指定して，コンパイルする
$ cat  uecoo                 //catコマンドでファイルの中身を確認
The University of Electro Communications
$ ./a2AA.out  uecoo  goo     //入力ファイルuecoo、 出力ファイルgoo
$ cat  goo 
tHE uNIVERSITY OF eLECTRO cOMMUNICATIONS
$

shift.out : シフト暗号の実行例 (共通鍵 k=5 の場合の例)
（下記において、catコマンドでファイルの内容を文字で表示しているが、odコマンドを用いることで、バイナリーデータとして内容を表示することかできる）

$ cat  foo  　                     //catコマンドでファイの中身を確認
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ ./shift.out  -e  5  foo  goo  　// 暗号化 オプション -e, 鍵 5, 入力ファイル名(平文):foo, 出力ファイル名(暗号文):goo
$ cat  goo 
BJBNQQRJJYFYHMTKZXYFYNTS
$ ./shift.out  -d  5  goo  hoo  　// 復号化 オプション -d, 鍵 5, 入力ファイル名(暗号文):goo, 出力ファイル名(推定平文):hoo 
$ cat  hoo 
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ diff -s foo hoo   //オプション　-s をつけて diffコマンドを用いて、データとしての違いがないかを確認。
ファイル foo と hoo は同一です
$ 
$ ./shift.out     //入力値を指定しないでプログラムを実行すると利用法が表示される
 usage : ./shift.out -[ed] k InputFILE OutputFILE
 Try  `./shift.out -h' for more information.
$ ./shift.out -h    //オプション「-h」を指定すると、少し詳しい利用法が表示される
 Encryption : k is an encryption key.
           : ./shift.out -e e  InputFILE OutputFILE
 Example   : ./shift.out -e 5  foo goo
           : 
 Decryption : k is a decryption key.
           : ./shift.out -d k InputFILE OutputFILE
 Example   : ./shift.out -d 5 goo hoo
$

odコマンドを用いて、「ひら文ファイル foo」と「暗号化文ファイル goo」の内容をバイナリーデータとして表示する。（odコマンドの利用例はこのページを参照）

$ cat foo
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ od -A d -t c foo
0000000   W   E   W   I   L   L   M   E   E   T   A   T   C   H   O   F
0000016   U   S   T   A   T   I   O   N  \n
0000025
$ od -A d -t u1 foo
0000000  87  69  87  73  76  76  77  69  69  84  65  84  67  72  79  70
0000016  85  83  84  65  84  73  79  78  10
0000025
$ od -A d -t c -t u1 foo
0000000   W   E   W   I   L   L   M   E   E   T   A   T   C   H   O   F
         87  69  87  73  76  76  77  69  69  84  65  84  67  72  79  70
0000016   U   S   T   A   T   I   O   N  \n
         85  83  84  65  84  73  79  78  10
0000025
$ ./shift.out -e 5 foo goo
$ cat goo
BJBNQQRJJYFYHMTKZXYFYNTS
$ od -A d -t c -t u1 goo
0000000   B   J   B   N   Q   Q   R   J   J   Y   F   Y   H   M   T   K
         66  74  66  78  81  81  82  74  74  89  70  89  72  77  84  75
0000016   Z   X   Y   F   Y   N   T   S  \n
         90  88  89  70  89  78  84  83  10
0000025
$

rsa.out : RSA暗号の実行例： (公開鍵(9929,32399), 秘密鍵(9329,32399)とした場合の例）
（下記において、catコマンドで暗号文のファイルを表示すると文字化けするが、odコマンドを用いることで、バイナリーデータとして内容を表示することができる）

$ cat  foo
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ ./rsa.out  -e  9929  32399  foo  goo   // 暗号化 オプション -e, 公開鍵(9929,32399), 入力ファイル名(平文):foo, 出力ファイル名(暗号文):goo
$
$ cat goo                                // 文字化けしているので、正しく表示できない
�I�Iee�/��o��#�o�4�
                           �w��o��o�aL[$ 
$
$ ./rsa.out  -d  9329  32399  goo  hoo   // 復号化 オプション -d, 秘密鍵(9329,32399), 入力ファイル名(暗号文):goo, 出力ファイル名(推定平文):hoo  
$ cat  hoo
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ diff -s foo hoo   //オプション　-s をつけて diffコマンドを用いて、データとしての違いがないかを確認。
ファイル foo と hoo は同一です
$ 
$ ls  -la  |  grep  oo
-rw-r--r-- 1 xx staffs      25 Aug 31 14:40 foo　　　　// foo, goo, hoo のファイルサイズを比較してみる
-rw-r--r-- 1 xx staffs      50 Oct  2 15:28 goo
-rw-r--r-- 1 xx staffs      25 Oct  2 15:28 hoo
-rw-r--r-- 1 xx staffs      41 Aug 31 14:40 uecoo
$
$ ./rsa.out    //入力値を指定しないでプログラムを実行すると利用法が表示される
usage : ./rsa.out -[ed] e/d n InputFILE OutputFILE
Try  `./rsa.out -h' for more information.
$ ./rsa.out -h    //オプション「-h」を指定すると、少し詳しい利用法が表示される
Encryption : (e,n) is an encryption key.
           : ./rsa.out -e e n InputFILE OutputFILE
Example    : (e, n, InputFILE, OutputFILE)=(9893, 32399, foo, goo)
           : ./rsa.out -e 9893 32399 foo goo
           : 
Decryption : (d,n) is a decryption key.
           : ./rsa.out -d d n InputFILE OutputFILE
Example    : (d, n, InputFILE, OutputFILE)=(7457, 32399, goo, hoo)
           : ./rsa.out -d 7457 32399 goo hoo
$

odコマンドを用いて、「ひら文ファイル foo」と「暗号文ファイル goo」の内容をバイナリーデータとして表示する。ただし、以下の例では、公開鍵は(5,323)とし、暗号文ファイル goo は 1バイト単位と 2バイト単位のそれぞれで表示する。（odコマンドの利用例はこのページを参照）

$ cat foo
WEWILLMEETATCHOFUSTATION
$ od -A d -t c -t u1 foo
0000000   W   E   W   I   L   L   M   E   E   T   A   T   C   H   O   F
         87  69  87  73  76  76  77  69  69  84  65  84  67  72  79  70
0000016   U   S   T   A   T   I   O   N  \n
         85  83  84  65  84  73  79  78  10
0000025
$ ./rsa.out -e 5 323 foo goo
$ cat goo
SgSc���gg2
          2 ���W2
                 2c�l$
$
$
$ od -A d -t c -t u1 foo
0000000   W   E   W   I   L   L   M   E   E   T   A   T   C   H   O   F
         87  69  87  73  76  76  77  69  69  84  65  84  67  72  79  70
0000016   U   S   T   A   T   I   O   N  \n
         85  83  84  65  84  73  79  78  10
0000025
$ od -A d -t u1 goo
0000000  83   0 103   0  83   0  99   0 247   0 247   0 229   0 103   0
0000016 103   0  50   0  12   0  50   0  32   1  21   0 129   0 185   0
0000032 187   0  87   0  50   0  12   0  50   0  99   0 129   0 108   0
0000048 193   0
0000050
$ od -A d -t u2 goo
0000000    83   103    83    99   247   247   229   103
0000016   103    50    12    50   288    21   129   185
0000032   187    87    50    12    50    99   129   108
0000048   193
0000050
$

prime.out : 100までの素数と、10000までの素数を求める実行例

$ ./prime.out  100         // 100までの素数を求める
...start Finding Primes. 
...Finding primes in the range [2,3, ... ,100] 
------------
    2    3    5    7   11   13   17   19   23   29
   31   37   41   43   47   53   59   61   67   71
   73   79   83   89   97
------------
The number of primes is 25
...end Finding Primes. 
$ 
$
$ ./prime.out  10000  　　  // 10000までの素数を求める
...start Finding Primes. 
...Finding prime in range [2,3, ... ,10000] 
------------
    2    3    5    7   11   13   17   19   23   29
   31   37   41   43   47   53   59   61   67   71
   73   79   83   89   97  101  103  107  109  113
(中省略)
 9817 9829 9833 9839 9851 9857 9859 9871 9883 9887
 9901 9907 9923 9929 9931 9941 9949 9967 9973
------------
The number of primes is 1229
...end Finding Primes. 
$

gcd.out :拡張ユークリッド法と最大公約数を求める実行例（入力が 144, 29 の場合）

$ ./gcd.out  144  29
...start finding gcd(144,29) and (f,g) such that f*(144)+g*(29)=gcd(144,29) 
Input　: ( a, b ) = ( 144, 29 )
Output :  gcd( a, b ) = gcd( 144, 29 ) = 1
　　　: ( f, g ) = ( -1, 5 )

　　　such that ( f * a ) + ( g * b ) = gcd( a, b )
　　　that is   ( -1 * 144 ) + ( 5 * 29 ) = 1
...end.
$

lcm.out : 最小公倍数を求める実行例(入力が 16, 18 の場合)

$ ./lcm.out 16 18
...start finding lcm(16,18)

Input　:  ( a, b ) = ( 16, 18 )
Output :  lcm(a,b) = lcm(16,18) = (16*18) / gcd(16,18) = 144

　　　　where 16*18=288 and gcd(16,18) = 2
...end.
$

findinge.out : 144に対し、gcd(e,144)=1 かつ 1< e < 144 を満たす e をすべて求める実行例

$ ./findinge.out 144
...start Computing keys by Euclid algorithm(Command Line version).
...Finding inegers e such that gcd(e,144)=1 and 1 < e < 144. ---------------- 5, 7, 11, 13,
17, 19, 23, 25, 29, 31, 35, 37, 41, 43, 47, 49, 53, 55, 59, 61, 65, 67, 71, 73, 77, 79,
83, 85, 89, 91, 95, 97, 101, 103, 107, 109, 113, 115, 119, 121, 125, 127, 131, 133, 137,
139, 143, ---------------- ...end Computing keys by Euclid algorithm(Command Line version). 
$

以上

電気通信大学 情報理工学域 II類 情報通信工学プログラム/電子情報学プログラム 情報通信工学実験B / 電子情報学実験B 実験課題「情報通信（情報セキュリティ）」

参考プログラム

電気通信大学情報理工学域 II類　情報通信工学プログラム/電子情報学プログラム
情報通信工学実験B / 電子情報学実験B
実験課題「情報通信（情報セキュリティ）」